養殖飼料に含まれる魚粉 ・ 魚油を、昆虫 ・ 藻類等のタンパク質原料で置き換えることで、低魚粉飼料を開発するプロジェクトです。

プロジェクトの背景

世界人口は増加の一途であり、2030年には85億人を突破すると言われています。 これに伴うたんぱく質需要の増加を賄うため、漁獲量に限りがある天然魚に代わって、養殖魚の供給増が期待されています。

しかしながら、養殖魚向け飼料はその主原料を、イワシ等の多獲性天然魚を原料とする魚粉 ・ 魚油に依存しています。 したがって、このまま魚粉 ・ 魚油依存の飼料消費が拡大し続ければ、2037年には魚粉 ・ 魚油が枯渇すると言われています。

このことから、脱魚粉 ・ 魚油の飼料開発及び普及は、我々、水産養殖業界を取り巻く重要課題の1つであるといえます。

 

 

低魚粉飼料の開発プロジェクト始動

こういった背景をふまえ、2010年に、養殖飼料に含まれる魚粉 ・ 魚油を代替タンパク質原料に置き換える 「低魚分飼料の開発プロジェクト」 が始動しました。

植物性由来・昆虫など様々な原料でテストし、開発試験を行ってきました。

プロジェクトの成果

ここまでの成果として、魚粉の配合比を35%削減した飼料を開発しています。 これは、例えば1万トンの飼料を製造する場合、従来の飼料原料として必要となるイワシ650万匹を救う計算になります。

今後の展望

  • フィールド試験による効果検証
  • 昆虫原料・藻類油等、その他代替原料の検討
  • 低魚粉飼料の普及
ページトップへ